ご挨拶:
ヒンディー語は北インドの共通語ですが、昨今の激しい人の移動に伴い、世界各地に広がりを見せています。日本でもあちらこちらでインド的なものに接することが多くなりましたが、そのインドにおいて多くの話者を抱えるヒンディー語。「日本語と似ているから簡単!」とまことしやかに言われます。しかし、インド・ヨーロッパ語族に属すると言われることからも、それほど簡単なものではありません。「似て非なるもの」はいくらもあり、異なるものよりその「似て非なるもの」を理解する方が一苦労。学べば学ぶほどその奥深さを知ります。
また、ヒンディー語に限らず外国語を通じてながめることで、母語が相対化されて見えてきます。「価値観の相対化」ならぬ「ことばの相対化」ですが、ことばの研究を通じて自身の相対化、ひいては自身の国際化を体験してもらえればと思います。