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専攻長からのご挨拶 |
言語文化研究科
日本語・日本文化専攻長
小矢野 哲夫 |
大阪大学大学院言語文化研究科日本語・日本文化専攻は、平成24年(2012年)4月1日に発足した言語文化研究科で3番目の専攻です。その沿革を簡単に紹介すると次のようになります。端緒となるのは昭和29年(1954年)旧大阪外国語大学に設立された留学生別科(日本語日本文化教育センターの前身)です。その後、昭和52年(1977年)に旧大阪外国語大学大学院外国語学研究科に、留学生別科との密接な連繋のもとに日本語学専攻(修士課程)が発足しました。さらに、昭和62年(1987年)に旧大阪外国語大学外国語学部に日本語学科が設置され、学部と大学院がつながることになりました。さらに平成12年(2000年)に旧大阪外国語大学大学院言語社会研究科博士前期課程地域言語社会専攻に、国費研究留学生奨学金制度(優先配置枠)と連動した、留学生に特化する人文系大学院教育プログラムとして日本語・日本文化特別コースの設置が認められ、2年後の平成14年(2002年)には博士後期課程が開設されました。若干の事柄をはしょりますが、平成19年(2007年)大阪大学と統合することによって日本語学専攻を継承する国際言語社会専攻日本コースを経てつながる言語社会専攻の日本語・日本文化実践コースと日本語・日本文化特別コースを前身とする日本語・日本文化専修コースの2コースからなる海外連携特別コースが設置されました。そして、この両コースを引き継ぎ、さらに有機的な教育を行うために言語社会専攻の日本語講座所属教員と世界言語研究センター所属教員及び日本語日本文化教育センター所属教員とが緊密な連携、協力関係を構築して運営する組織として、この日本語・日本文化専攻が新たに発足することになったのです。 |
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本専攻は以下のような人材を養成することを目的としています。@他の言語・文化との比較対照的視座を有し、学際的な日本語・日本文化研究を行う日本研究者、A高等教育レベルの留学生に対し日本語・日本文化を教授し、当該分野に関する高度な知識と教養を兼ね備えた教員、B日本語・日本文化のために必要な企画・立案・運営等の実践能力を備えた国際性豊かで自立した高度専門職業人。その実現のために、学生には以下のような能力を身に付けさせる教育を行います。日本語・日本文化を他の言語・文化と比較対照的視座をもって研究する能力、日本語・日本文化を他の言語・文化を母語・母文化とする人々に適切に教授する能力、異なる言語・文化を持つ人々と日本語・日本文化を持つ人々の間に立ち多言語・多文化間の調整を行う能力。 |
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このような能力を有する人材はこれまでの専攻・コースにおいても多数養成してきました。しかし、新しく編成された日本語・日本文化講座所属教員と、日本語日本文化教育センター所属教員とが連携・協力することによって人材養成においても能力習得においても一層強力な態勢を持つ新しい日本語・日本文化専攻として発足したことはまことに喜ばしいことです。専攻としては新しいですが、長年の実績を踏まえています。今後、ますます発展することを切に願っています。 |
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