2023 5/29-31 大東文化大学 野嶋剛教授講演会を開催しました

 2023年5月29日(月)、30日(火)・31日(水)の3日間にわたり、大東文化大学社会学部野嶋剛教授を講師にお招きし、講演会「香港、台湾、そして中国から見る東アジアの21世紀」「KANOとWBCから考える日台『野球/棒球』交流の系譜」を開催しました。


 1日目は、野嶋教授ご自身が日本で上映権を持ち、日本語字幕も制作した台湾映画「太陽の子」を鑑賞し、その後に講演「香港、台湾、そして中国から見る東アジアの21世紀」を行いました。同日の内容についてはIWJチャンネルにて動画をご覧いただけます。野嶋教授は、異なる政治体制の三地(中国大陸、台湾、香港)がいつか繋がる日が来るのだろうかと漠然と考えていた教授の学生時代の意識を踏まえ、現在の三地の緊迫した状況についてまでの歴史や今後の捉え方などを「中国とどう向き合うか」というテーマを軸にお話しされました。 ジャーナリストとして、香港や中国に気軽に行きにくくなった現状も踏まえ、どのような理想を求めて「アジア」を学べばいいのかを歴史から紐解き、日本が持つステレオタイプの考え方からの脱却の必要性も含め、学生に向けてメッセージを投げかけていただきました。質疑応答では金門島についてのお話も伺うことができました。

 

 2日目・3日目は「KANOとWBCから考える日台『野球/棒球』交流の系譜」講演を行いました。2日目の講演では、中国語専攻の3、4回生を中心に、ゲストも含め20人ほどが参加しました。3日目の講演は中国語専攻の1年生を中心に、他学部・他専攻語の学生を含む20人ほどが参加しました。

 野嶋教授は映画KANOとWBCを通して日本統治時代の台湾の高校野球(当時は中等学校野球)チーム・嘉義農林学校の歴史やその系譜が今も引き継がれていることを紹介し、戦前の経験を通じて台湾野球と日本野球が相互に影響を与えていることを述べました。また、野嶋教授は外交関係がない日本と台湾の間で、これほどまでに親近感を感じる理由として、共通文化としての野球が一役買っているのではないか、とも語りました。講演会後の参加者とのディスカッションも両日とも活発に行われました。

 

2023年06月01日