2024 6/18 マレーシアの華語教育 講演会を開催しました
2024年6月18日16:50-18:20(林初梅教授ゼミ)に、台湾研究講座主催講演会「馬來西亞的華語教育(マレーシアの華語教育)」を開催しました。
マレーシアの研究機関に所属しておられる詹緣端氏(マレーシア華社研究センター主任兼研究員)、廖冰凌氏(トゥンクアブドゥルラーマン大学副教授兼系主任)のお二人からマレーシアの華語教育をテーマにご講演いただきました。
第一部では詹緣端氏から「華文教育的體系與課題研究舉例(華文教育の体系とその研究事例)」という題で、マレーシアの言語政策や教育制度、特に華文教育を取り巻く環境やその変遷についてお話しいただきました。華人以外の民族が中華系の学校に入る例が増えている、という件については会場から驚きの声が上がりました。
第二部では廖冰凌氏より「華語教育與華文教科書編撰現況(華語教育及び華文教科書の編纂の現況)」という題で、マレーシアでの華文教科書の変遷についてご説明いただきました。マレーシアの華文教科書は、戦前は中国で教えられていた内容をそのまま踏襲していましたが、戦後マレーシアでは「現地化」の推進がされてきたとのことでした。具体的には、戦前は中国で一般的な、竹、雪、梅の花等が教科書に登場していましたが、現在はマレーシアの子どもたちになじみのある植物等に変更されているという例もお教えいただきました。
最後の質疑応答では、学生から積極的に手が挙がりました。これまで、台湾華語について様々な視点から研究・教育の発展に取り組んできた台湾研究講座としては、他地域、華語語圏における華語教育の状況について理解を深めることができ、充実した講演会となりました。