2024 10/11 一橋大学吉田真悟ゼミと共催で冨田哲氏講演会を開催しました

 2024年10月11日、一橋大学国立東キャンパス国際研究館大教室にて、大阪大学台湾研究講座主催(一橋大学吉田真悟ゼミ共催)、冨田哲先生講演「「中文」「国語」「華語」「台湾華語」―台湾でMandarinをどう称するか」を開催しました。

 

 冨田先生は台湾の社会言語学および台湾史の専門家であり、今回は台湾における「中文」「国語」「華語」「台湾華語」という呼称がどのように使われ、その社会的意味がどのように変化してきたかをテーマとしてご講演いただきました。

 まず、冨田先生は、台湾で使用される「中文」「国語」「華語」の各名称が、いずれもMandarinを指しつつも異なる意味合いを持つことを指摘しました。その上で「台湾華語」の形成過程とその意味について説明しました。
 さらに、Mandarinは今後「われわれ(台湾人)の言語」として受け入れられつつ、それを「国語」、「中文」から「(台湾)華語」へ読み替える動きが顕在化するのではないかと語りました。そうして華語世界における台湾の独自性を強調する動きが増えると予想する一方で、強圧的な言語政策の下で形成された「台湾華語」に固有性や在地性を認めることの是非についても言及しました。

2024年11月27日