文字サイズ
小 中 大
English 中・文
情報公開 アクセス

言語文化研究科長からのご挨拶


言語文化研究科長 言語社会専攻山根先生の顔写真.bmp長 山根 聡

 大阪大学大学院言語文化研究科は、平成元年(1989)4月、大阪大学言語文化部を基盤として、この分野における全国最初の大学院独立研究科として発足しました。平成17(2005)4月には、言語文化部を解消して大規模な再編拡充を行ない、平成19(2007)10月、大阪大学と大阪外国語大学との統合を機に、「言語文化専攻」として改めて講座を再編、箕面キャンパスに「言語社会専攻」を新設して2専攻の構成となりました。平成24(2012)4月には旧大阪外国語大学を母体とする世界言語研究センターとの統合を果たし、言語社会専攻を大幅に再編拡充するとともに「日本語・日本文化専攻」を新設し、3専攻からなる現在の体制が整いました。また、この組織の統合により、外国語学部の幹事研究科としての本研究科の位置づけも確立されました。大阪外国語大学創立100周年を迎える令和3年、言語社会専攻と日本語・日本文化専攻は箕面市船場の地に開学したOUグローバルキャンパスに移転して、新たな場所で次の100年に向けた教育と研究に取り組んでいます。

 グローバル化や情報化が進展する今日、政治・経済・文化から最先端の科学技術にいたる領域において、世界の諸地域・諸民族の相互理解を深めていくためには、国際社会を構成する諸地域・諸民族の言語や文化を正確に理解し、尊重することが求められます。そのためには、言語や文化の差異を越えた真のコミュニケーションを成り立たせるための能力、言語文化への深い洞察力、そして、得られた知見を多様な情報手段によって広く発信する技術などを身につけなければなりません。本研究科は、このような現代社会の要請に即応した教育研究の体系を築き上げ、グローバル社会の未来を構想していくことのできる人材を育成することを目標に掲げています。そのような目標のもと、言語文化専攻が超域的・理論的な観点から言語文化の本質を追求する一方、言語社会専攻では、24言語を軸に世界諸地域の言語・文化・社会に関する教育研究を進めています。また、日本語・日本文化専攻では、国際的な視野から日本語と日本文化を研究し、その知見を世界に発信し得る人材の育成に力を注いでいます。

 言語文化研究科の教育研究を充実させ、高度化する使命には終わりはありません。言語文化研究科は、3専攻の教員と院生の切磋琢磨を基盤とし、国内外の研究機関との共同研究などを通じて、さらなる発展を遂げるために努力を続けてまいります。研究科内で開催される様々な研究会や学術誌の刊行、国際シンポジウムの開催などでは、大学院生の皆さんにも積極的に発表してもらい、研究を深化させてもらいます。世界の言語文化について、高い言語運用能力と様々なディシプリンに基づいて研究し、人類にとっての言語文化の意義を理解する歓びは、言語文化研究科だからこそ得られるものです。皆さんが存分に活躍できることを願っています。

令和34
copyright © Graduate School of Language and Culture / School of Foreign Studies Osaka University. All rights reserved.